ロゴやイラスト、DMやポスターなどのレイアウトデザインはイラストレーターの得意分野ですが
文字が増えたり、データが複雑になっていくと、ファイルサイズが重くなりすぎて
アウトライン化してもPCによっては開けないなどの、エラーになる場合があります。
こんな時は画像化(ラスタライズ)すればデータも軽くなり印刷入稿にも、外部へデータをわたす場合にも
安心して使えます
ラスタライズって何?
ラスタライズは、パス等の複雑なベクターデータをラスター(ビットマップ)に変換する作業
ベクトルデータ(点と線で構成)ではなくなり、いわゆる画像データになるので
データが軽くなります
構成要素がピクセルだけになり、すごくシンプルになるので
エラーやトラブルの問題がグッと少なくなります
パッと見は同じですがデータの中身は全く違います。
ラスタライズして入稿すれば印刷トラブルを防げる
イラストレーターでパスやフォント(文字数)の多いデータや
不透明度・ドロップシャドウ等のスタイライズ効果を多用したデータの場合には
印刷・出力時に色が変わったり、オブジェクトが抜けたりなど、
思わぬトラブルやエラーにつながってしまう危険があるだけでなく
そもそも重すぎて、先方のパソコンで開けない可能性もあります
それらを防ぐためにラスタライズ(ビットマップ化)が最適です
ラスタライズのやり方
ラスタライズしたいオブジェクト(画像)を選択してから
[オブジェクトメニュー]→[ラスタライズ]→[設定]
- カラーモード
- CMYK
- 解像度
- その他:350ppi
- 背景
- 透明
- オプション
- アンチエイリアス:アートに最適
- 特色を保持:チェックをオフ
ラスタライズを行ってしまうと(フォントやパスを使っての)イラストレータで再編集は、できなくなるので必ず別ファイルに残してしておきましょう。
ラスタライズのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
データが軽くなる | 拡大で劣化する |
画像として扱える | イラストレーターで編集はできなくなる |
印刷トラブルを防げる | 解像度不足だと荒くなる |
まとめ
ラスタライズは、複雑なデータをビットマップ画像(いわゆる画像)へ変換する作業です。
データ軽くシンプルになり、エラーや印刷トラブルの防止になります。
複雑で重いイラストレーターデータを外部に渡す時に
ラスタライズ化も選択肢に入れるようにしましょう
しかしベクトルデータではなくなるので、
パスの形状や色、フォント等のイラストレーターの機能を使った
元のデータと同じような編集はできなくなりますので
ラスタライズする前に別名保存で元のデータを残すのを忘れないようにしましょう