
シルクスクリーン印刷のインクは大きく分けて油性と水性があります。
一般家庭で使うなら環境配慮やインクを洗うことを考えると水性インクが使いやすいででしょう
水性インクにも種類と特徴がありますので、それぞれの違いを理解して
使うインクを決めましょう
Contents
シルクスクリーンで使うインクは油性と水性がある
シルクスクリーンに使うインクは油性と水性の2種類があります
それぞれの違いは、
油性は一般的に大量生産・プロの工場で使われ、刷れるものが多く、プリント後定着するのに熱処理が必要、色鮮やか、などが特徴です
水性は水で洗えて自然な風合いが人気、インクが乾きやすいので連続作業にはインクが乾かないような施策が必要になります
油性インク
刷れる対象物が幅広い、細かい絵柄でも綺麗に印刷しやすく鮮やかな色も得意。インクは自然に乾かないので版の目詰まりはしにくいが、印刷後に専用の熱処理が必要。
掃除は灯油(専用溶剤)でインクを落とす必要があります。
印刷の綺麗さと一度に大量印刷が可能な事から、プリント工場などはこちらをメインに使っている事が多いです。インクが生地にのってるイメージ
水性インク
自然な風合いで印刷でき、水で洗い流せることから家庭使用にはこちらがおすすめ。
エッジや線は油性に比べると太くなりがち。乾燥しやすいので、版の目が詰まってインクのカスレなどのミスが起きやすい。インクが生地に染み込んでいるイメージ
初心者は水性インクがベター
初心者は水で洗い流せ、印刷後自然乾燥でもある程度OKな事(インク定着の為アイロンで熱処理はした方が良いです)と、インクが染み込み、通気性・着心地も良く着心地が良い理由から、水性インクが使いやすいです。
水で洗えない油性インクは印刷後の処理も手間がかかり、清掃に使う灯油(専用溶剤)の匂いも強くインクを捨てるのも処理が必要なので一般家庭での使用はあまり向いていません

初めての水性インクはDYE COLOR(ダイカラー)がGOOD
ダイカラーはサラッとした質感で伸びも良く、使いやすいインクです
初めてプリントする方にもおすすめできるインクです

水性インクで有名なのはDYE COLOR(ダイカラー)、RABADA(ラバダ)、Tシャツくん用インクです。どれも東急ハンズや世界堂等で手に入ります
濃色のTシャツには濃色用インク
水性インクの苦手なもの、それは濃色布地への印刷です
水性インクの染み込む感じの特性状、隠蔽性があまり高くないので
水性インクを濃い生地に印刷するとインク色が薄くなり、デザインが見えづらくなります

写真は新日本造形株式会社というメーカーのインクです
濃い色のTシャツに通常の水性インクだと染み込んで色が沈んでしまうので、専用の濃色用インクで印刷します。少し生地に盛るようなイメージでインクが厚めになるように刷るとうまく行きやすいです
黒いTシャツには水性濃色ラバーインク
水性インクの苦手な、濃い色のTシャツへの印刷で、特に苦手な(薄くなる)のが
黒Tシャツへの印刷です、水性インクで濃い生地への隠蔽性を出来るだけ高くしたい場合は
水性ラバーインクという種類のインクを使いましょう。

黒いTシャツに白い文字を刷りたい時、濃色用インクでも白インクは沈んでしまいます。
水性ラバーインクでも色が沈んで薄い場合が多いので
1回めを刷り、ドライヤー or ヒートガンで軽く乾燥させて2度塗りすれば白が綺麗に出やすいです
ラバーインクはアパレルでは最も使われている
アパレル業界ではラバーインクが一番多く使われているそうです(油・水性ともに)。耐久性があり繰り返しの洗濯でもインクは剥がれず。伸縮性があり、乾燥すれば生地を伸ばしてもプリント面が割れることはほとんどありません。
個人的には水性なのに油性の良さを一部併せ持った特徴があるこの水性ラバーインクが一番オススメです。ただし高熱に弱いので乾燥機やアイロン使用には注意が必要です。

まとめ
シルクスクリーン印刷で使うインクについて、
1種類だけインクを買うとして
Tシャツなどをメインにするなら
隠蔽性も高く、伸縮性もあり
水性なのに油性の良さを一部併せ持った特徴がある
(水性)ラバーインクがおすすめです
濃い生地に水性インクでプリントする時には
普通の水性インクでは色が沈んでしまうことも覚えておきましょう