
グラスホッパー2を組み立てたあとに迷いやすいのが、モーターの慣らしです。
「新品のモーターをいきなり回して大丈夫なのか」
「最初は低速で走らせた方がいいのか」
「水の中でモーターを回す水中慣らしが必要なのか」
このような疑問を持つ人もいると思います。
結論から言うと、グラスホッパー2に標準で付属する380モーターは、初心者が普通に遊ぶ範囲なら特別な慣らし作業をしなくても問題ありません。
最初から長時間の全開走行を続ける必要はありませんが、専用電源を用意してモーターだけを回したり、水中慣らしをしたりする必要もありません。
完成後に駆動部分を確認し、最初の数分を様子を見ながら走らせれば十分です。
タミヤ公式では、グラスホッパー2には380タイプモーターが付属し、扱いやすいスピードと比較的長い走行時間を特徴とする入門用2WDバギーとして案内されています。
結論|標準380モーターに特別な慣らしは必要ない

グラスホッパー2の標準380モーターは、箱から出して取り付け、そのまま通常走行に使えます。
初心者が行うことは、モーター単体の本格的な慣らしではありません。
最初の走行時に、次の点を確認すれば十分です。
- 後輪が不自然に重くないか
- モーターから異音が出ていないか
- 配線やコネクターが正しく接続されているか
- 数分走らせたあとに異常な発熱や焦げた臭いがないか
問題がなければ、そのまま通常どおり遊べます。
最初のバッテリー1本を、すべて低速で走らせる必要もありません。
最初の数分だけ急加速や長時間の全開走行を避け、音や動きを確認しながら走らせる程度でよいでしょう。
モーター慣らしとは何をする作業なのか
モーター慣らしとは、ブラシモーター内部のブラシを、回転するコミュテーターの表面になじませる作業です。
ブラシモーターでは、固定されたブラシがコミュテーターに接触して電気を流します。ブラシとコミュテーターは接触しながら回転するため、使用とともに摩耗していく部品です。
新品時に低い電圧でモーターを回し、ブラシの接触面を整える行為が一般に「モーター慣らし」と呼ばれています。
ただし、すべてのブラシモーターに同じ慣らしが必要なわけではありません。
慣らしが重視されるのは、主に次のようなモーターです。

- ブラシを交換できる競技用モーター
- コミュテーターを整備できる分解式モーター
- レース用に少しでも性能をそろえたいモーター
- メーカーが慣らし方法を指定しているモーター
グラスホッパー2の標準380モーターで、初心者が公園や広場を走らせる場合は、ここまで細かな管理をする必要はありません。
最初の走行が自然な慣らしになる
ブラシモーターは、普通に走らせていてもブラシとコミュテーターが接触して回転します。
そのため、特別な作業をしなくても、通常走行の中で少しずつ接触面がなじんでいきます。
グラスホッパー2の場合は、モーターだけを長時間空回しするより、実際の車体に取り付けた状態で異常がないか確認する方が重要です。
最初は次の順番で確認します。
1.電源を入れる前に後輪を確認する
車体の電源を切った状態で、左右の後輪をゆっくり動かします。
完全に抵抗なく回る構造ではありませんが、引っ掛かりや極端な重さがないか確認してください。

異常に重い場合は、ギヤボックスの組み立て、モーターの取り付け、タイヤ周辺への異物の噛み込みなどを確認します。
2.車体を浮かせて短時間だけ動作確認する
タイヤが地面に触れない状態で、スロットルを少しだけ動かします。
前進と後退の向き、異音、タイヤの回転を確認してください。
タイヤを浮かせたまま長時間全開にする必要はありません。
無負荷状態では回転数が上がりやすいため、短時間の確認だけにします。

3.地面でゆっくり走らせる
最初は広く安全な場所で、低速から走らせます。
直進、旋回、停止が問題なくできることを確認してから、少しずつ速度を上げてください。
走行前のバッテリーやプロポの確認については、ラジコンカー走行前に必要な準備・バッテリーの充電と送信機の確認でも整理しています。
4.数分後に音・臭い・熱を確認する
数分走らせたら、一度停止します。
次のような症状がないか確認してください。
- 金属が擦れるような音
- ギヤが飛ぶような音
- 回転が途切れる
- 焦げたような臭い
- モーターや配線の異常な発熱

異常がなければ、そのまま通常走行へ移って問題ありません。
水中慣らしは初心者にはおすすめしない
インターネットでモーター慣らしを調べると、水の中にモーターを入れて回す「水中慣らし」が出てくることがあります。
これはブラシを早く削り、コミュテーターの形になじませるために使われてきた方法です。
しかし、グラスホッパー2の標準380モーターで行う必要はありません。
水中慣らしには次の問題があります。
- ブラシやコミュテーターの摩耗を早める
- モーター内部に水分が残る
- 金属部分がさびる可能性がある
- 乾燥や注油などの処理が必要になる
- 方法を間違えると新品モーターの寿命を縮める
RC用ブラシモーターメーカーのTekinも、水中慣らしはブラシとコミュテーターの摩耗を早めるとして推奨していません。
一方で、別のメーカーでは、製品によって慣らしが必要なものや、出荷時に慣らし済みのものがあります。つまり「ブラシモーターは必ず慣らす」という一律の判断ではなく、交換するモーターの説明に従うのが基本です。
標準380モーターをそのまま使う初心者は、水中慣らしを行わない方が安全です。
モーター慣らしより駆動部分の確認が重要
グラスホッパー2が遅い、音が大きい、モーターが熱くなるという場合でも、原因がモーターの慣らし不足とは限りません。
先に確認したいのは次の部分です。
ギヤボックスの組み立て
ギヤの向きや部品の位置が間違っていると、回転抵抗が増えます。
新品なのに走りが重い場合は、無理に走らせ続けず、組立説明書と照らし合わせて確認してください。

モーターの取り付け
モーターが正しく固定されているか、ピニオンギヤが指定された位置に取り付けられているかを確認します。

ビスの緩みや取り付け位置の間違いがあると、異音やギヤの破損につながります。
バッテリーの状態
充電不足のバッテリーや劣化したバッテリーでは、新品モーターでも遅く感じます。

速度が出ないからといって、すぐにモーターの故障や慣らし不足と判断しない方がよいでしょう。
タイヤや車軸の抵抗
タイヤがボディや部品に触れていたり、車軸に異物が絡んでいたりすると、モーターへの負担が増えます。

走行後は草、糸、髪の毛などが巻き付いていないか確認してください。
慣らしを検討するのは交換用モーターを使うとき
今後、標準380モーターから別のブラシモーターへ交換する場合は、モーターごとの説明を確認してください。
次のようなモーターでは、メーカーから慣らし方法が指定されている可能性があります。
- ブラシ交換式モーター
- 分解整備できるモーター
- 進角を調整できるモーター
- 競技用やクローラー用の高性能モーター
メーカーから指定がある場合は、その方法を優先します。
指定がないモーターを、インターネットで見た方法だけで水中慣らしするのは避けた方がよいでしょう。
モーターを実際に取り外す場合は、グラスホッパー2 モーター交換のやり方|手順と注意点を整理で交換作業を確認できます。
モーターが回らない場合は慣らし不足ではない
組み立て直後にモーターが回らない場合、慣らし不足が原因である可能性は低いです。
次の順番で確認してください。
- バッテリーが充電されているか
- コネクターが奥まで接続されているか
- モーターコードの接続が外れていないか
- ESCの初期設定ができているか
- プロポと受信機が正常に通信しているか
- ギヤやタイヤが何かに引っ掛かっていないか
モーターを無理に回し続けると、ESCや配線、ギヤへ負担をかける可能性があります。
回らない、煙が出る、焦げた臭いがする場合は、すぐに電源を切ってください。

まとめ|慣らしより最初の動作確認を優先する
グラスホッパー2の標準380モーターは、初心者が普通に遊ぶ範囲なら特別なモーター慣らしをしなくても問題ありません。
必要なのは、本格的な慣らし作業ではなく、初走行時の確認です。
- 最初は低速から動かす
- 異音や引っ掛かりを確認する
- 数分後に発熱や臭いを確認する
- 水中慣らしは行わない
- 異常があれば走らせ続けず、組み立てや配線を確認する
完成後すぐに全開走行を続ける必要はありませんが、バッテリー1本分を低速だけで走らせる必要もありません。
最初の数分を確認走行として使い、問題がなければ通常どおりグラスホッパー2を楽しめば十分です。



























