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🎨初心者のためのシルクスクリーン製版Q&A:失敗しない10のコツ
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「感光乳剤がうまくのらない…」「露光が失敗して全然デザインが出てこない…」——
シルクスクリーン印刷に挑戦してみたものの、最初の難関はなんといっても「製版作業」ですよね。筆者も何度も失敗を繰り返し、そのたびに泣きそうになりました(笑)

そこで今回は、初心者がやってしまいがちな製版失敗の原因と対策を、Q&A形式でわかりやすくまとめました!一つずつ確認しながら進めれば、製版の成功率がグンとアップしますよ。

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シルクスクリーン製版の失敗克服10のポイント

  1. メッシュを綺麗にしたか
  2. メッシュの張りが緩くないか
  3. 感光乳剤を厚めにメッシュに塗ってないか
  4. 感光乳剤が完全に乾燥していない状態でないか?
  5. 露光が強すぎ
  6. 露光が弱すぎ
  7. デザインの黒の濃度が薄くないか
  8. デザインが版に完全に密着していない
  9. 作業中に日光は遮断している
  10. 乾燥時の温度は高すぎないか

1.メッシュは中性洗剤で洗い綺麗にする

メッシュはそのまま使っていいの?
ダメです!まず中性洗剤で軽く洗っておきましょう。

製版に使うメッシュ(版)は、新品でも油分やホコリが付着していることがあります。そのままだと、感光乳剤がうまく定着せず、ムラや剥がれの原因に。

  • 中性洗剤で全体を洗う(ゴシゴシしすぎない)
  • よく乾かしてから乳剤を塗布する

これだけでも製版の仕上がりがかなり変わります!

2.メッシュの張りが緩くないか

メッシュの張りってそんなに重要?
超重要!緩んでると失敗しやすいです。

メッシュが緩いと、感光乳剤の塗布や露光時にムラが出たり、プリント時ににじんだりします。

  • メッシュはしっかり引っ張りながら貼る
  • 枠の接着剤(ボンド)は完全に乾いてから使用

張りがしっかりしていることで、デザインもきれいに出て、刷りもスムーズになりますよ!

3.感光乳剤を厚めにメッシュ(版)に塗ってないか

感光乳剤はどれくらい塗ればいいの?
厚塗りNG!薄く均一に、何度かに分けて塗るのがベスト。

厚く塗りすぎると乾きにくく、ムラや泡の原因になります。コツは以下の通り:

  • スキージで均一に薄く塗る
  • 乾燥させてから**もう一度塗る(2回塗り)**のがおすすめ
  • 気泡が入ったら爪楊枝や針で潰す

乾燥時は埃が入らないよう注意!

4.感光乳剤が完全に乾燥していない状態でないか?

乾燥ってどのくらい待てばOK?
完全に乾くまで!表面だけ乾いていてもNGです。

感光乳剤がまだ湿っている状態で露光すると、気泡が出たり、デザインがうまく定着しません。

  • 常温で半日以上置くのが安全
  • ドライヤーを使うなら温風NG!送風モードでやさしく
  • 指で触れてもツルっと乾いているのが目安

乾かしきる、これ大事です。

5.露光が強(長)すぎ

露光って、どれくらいが適切なの?
強すぎても弱すぎても失敗します。自分の条件にあった「黄金時間」を見つけましょう。
  • 露光が強すぎる→乳剤が固まりすぎて、デザインが抜けない
  • 露光が弱すぎる→乳剤が洗い流されすぎて、全体が溶けてしまう

対策としては:

  • 小さなテスト用の版で露光テストをする
  • 毎回の露光時間・使用ライト・距離を記録しておく

「露光=数値管理」が成功のカギです!

6.露光が弱(短)すぎ

デザインがちゃんと焼き付かない…なぜ?
デザインの「黒の濃さ」と「密着度」が原因かも。
  • デザインの黒が薄いと、光を通してしまいうまく遮光できない
  • デザインがメッシュに密着していないと、光が回り込みぼやける

対策はこちら:

  • プリンター設定を濃くして出力(OHPシートなど)
  • デザインを貼るときは、スプレーのり or セロテープでしっかり固定

このひと手間で仕上がりが大きく変わります!

7.デザインの黒の濃度が薄くないか

作業中に光が当たるとどうなる?
感光乳剤が勝手に反応してしまい、製版が失敗します。

感光乳剤は、蛍光灯や日差しなどの「紫外線」にも敏感です。

  • 作業はできるだけ暗い部屋で行う
  • 電球色ライトや赤ランプが理想
  • 暗室がなければ、段ボールで簡易的な暗室ボックスを作るのも◎

露光前に少しでも光が当たるとアウトなので注意!

8.デザインが露光時、版に完全に密着していない

乾燥時の部屋の温度って関係ある?
あります!高すぎると感光乳剤の性質が変化します。

理想は20〜25℃の常温。30℃を超えると乳剤がやや変質してしまう場合も。

  • 夏場はエアコンの効いた室内
  • 直射日光やヒーターの風が当たる場所はNG

季節によって作業環境を見直しましょう。

9.作業中に光をしっかり遮断している

同じようにやってるのに、毎回結果が違うのはなぜ?
環境が毎回微妙に違っているから。

露光時間、室温、湿度、光源、デザインの濃度など、少しの差が製版結果に大きく影響します。

  • 使った道具・露光時間・光源距離などを記録
  • 成功したときのパターンを再現できるようにしておく

「数値管理」と「環境の再現性」が成功への近道です。

10.版の乾燥時に部屋の温度は高すぎないか

初心者が最初に気をつけるべき一番大事なポイントは?
完璧を目指さないこと。そして、一つずつ丁寧に試すこと!

シルクスクリーン製版は、理屈よりも経験の積み重ねが重要な世界。最初はうまくいかなくて当然です。

  • 失敗しても落ち込まず、原因を記録して改善
  • 一つずつ工程を確認していくこと
  • 「またやってみよう!」という気持ちが一番大切

筆者も何度も版をダメにしてきましたが、そのぶんコツも自然と身についてきました。あなたも少しずつ上達できますよ!

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📘まとめ:製版の成功は“観察と記録”から

感光乳剤や露光など、専門用語が多くて難しく感じるかもしれませんが、失敗のパターンにはある程度法則があります。

初心者の方はまず、「環境を安定させて一つずつ試す」という意識を持ちましょう。うまくいかなかったら、その理由を考えてみる。たったそれだけで、次の一回が成功に近づきます。

どうぞ焦らず、楽しく、シルクスクリーンライフを始めてくださいね!

私も製版の失敗を何度もしてしまい悲しい思いを繰り返しました。露光工程は手間がかかるので、失敗すると労力も時間も取られてしまうのが嫌なんですよね〜。今回は製版時によくある失敗を自分なりにまとめてみました。特に露光時間は毎回同じ環境下で数値を測定しながら、自分の成功基準を数値で把握しておくとよいですよ。

※画像は全てイメージです。
※記載している内容は2024年4月現在のものです。
※一般的な使用方法をご紹介しています。各製品の表示・使用方法に従ってご利用ください。

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