マイクロドローンの飛行にかかせないのがバッテリー、このバッテリー、1セル・リチウムポリマーなど、いきなり馴染みのない言葉が出てきて初心者には少し理解しずらいんですよね。今回はリチウムポリマー(通称:リポバッテリー)をメインに1Sバッテリーについて説明していくことにします。
Contents
リポバッテリーの仕組み
現在のドローンの普及はリチウムポリマーバッテリー(リポバッテリー)による功績も大きいという事をご存知でしょうか。
リポバッテリーは小型・軽量なのに1セル3.7Vという大容量&高エネルギーが特徴です。継ぎ足し充電で繰り返し使用でもパワーが落ちにくいというメリットもあります。
1Sは1セル電池という意味で、セルが一個だけのバッテリという意味で6Sなら6セルになりセルが六個という事になります。1セルあたり、電圧は3.7V(最大4.2V)で4セルなら 3.7V×4=14.8V がバッテリー全体の電圧となります。少し電圧の高いHV仕様だと3.85V(最大4.35V)ですね。
リポバッテリーは小型・軽量でありながら大きなエネルギーを貯めることができるので、携帯電話、タブレットやノートパソコン、携帯オーディオなど幅広い分野で採用されています。
一見すると良いところばかりのようですが、過充電や過放電に加えて衝撃にも弱いです。しかも、発火や爆発の可能性があるというデメリットがあります。ハイパワーの反面、少しデリケートに扱う必要があるという事ですね。
ドローンでの通常使用時では1セル4.2V近くになります。例えば6セルだと25.2Vです。バッテリー使用時には過放電を防ぐために、使い切らず、交換しながら使う事も重要といえます。冬季など温度が低い環境での使用は性能が落ちるのでバッテリーが冷えないようにも気をつけましょう。
放電:負極に蓄えられていたリチウムイオンが正極に向かって移動してエネルギーが使われる。
充電:正極側にあるリチウムイオンが、電解液を通って負極側に移動して正極と負極の間に電位差が生じて電池が充電される。
マイクロドローン(タイニーフープ )には1セルのリポバッテリーが主流
マイクロドローン(タイニーフープ )に使われているバッテリーは1セルのリチウムポリマーバッテリ(以下、リポバッテリー)が主流で「Li-Po」と表示されます。最近は少し電圧の高い「Li-HV」と呼ばれるタイプがメインになってきていますので。ここからは主に「Li-HV」について説明していきます
充電器もLi-PoとLi-HVのバッテリーの違いに合わせて充電しよう
充電の時に一番 発火が起こりやすいという事も覚えておきたいですね
パワーがある分重くなるので注意したい
定格電流か放電能力を大きなものにすればパワーが簡単に手に入りますがこれらの数字と重量は完全に比例します。定格電流はバッテリ内部のポリマー状電解液の量、放電能力は電解液に接する内部電極の面積で決まるからです。
マイクロドローン(タイニーフープ )は30gほどしかないので数グラムが影響しますので、目的に合わせてバッテリーを選びましょう。通常は飛行時間等も考えなければいけませんので容量を増やした方が有利となりますが、ハイパワーだと重くなる理由からバッテリ容量は300mAhくらいが一番使われています。
最近では、300mAhバッテリで40/80Cの放電能力を持ったバッテリもあるようです。
小さくてもリポの扱いには注意しよう
リポは扱いが悪いとすぐに劣化します。この場合の劣化は、バッテリが膨らんできたり、パワーが出なくなる症状です。
バッテリーの性能や劣化などの状態を確認するために1s リポバッテリーチェッカーを頻繁に使いましょう。
どんな種類でもリポバッテリーを充電・保管する場合にはセーフティーバッグを使いましょう。リポバッテリーはデリケートなので発火・爆発の可能性があります。
[リチウムイオン電池はなんと日本発でした]
リチウムイオン電池は充電池の一つで、1985年、化学メーカー・旭化成の研究者だった吉野彰さんが開発した。充電池の性能をよくするために、いろいろな材料をためした結果、プラス側の材料にコバルト酸リチウムを、マイナス側には炭素を使えばいいことを見つけた。それまでの充電池よりも2~3倍の電力が得られ、長持ちもし、小さくすることもできた。くり返し充電しても電力が落ちにくい特徴も、使える回数を増やす効果を生んだ。
引用:朝日新聞デジタル