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はじめに:ドローンといっても種類があるって知っていましたか?
近年、空撮やFPV(First Person View)撮影の人気とともに、ドローンの世界が大きく広がっています。しかし一言で「ドローン」といっても、その種類や使い方、法的な扱いは大きく異なります。
この記事では、特に初心者が混乱しやすい 空撮用ドローンとマイクロドローンの違い について、法令遵守の視点も交えてわかりやすく解説します。
1. ドローンの分類:空撮用とマイクロドローン(FPV)って何が違う?
項目 | 空撮用ドローン | マイクロドローン(レース・フリースタイル用) |
---|---|---|
主な目的 | 高品質な空撮 | スピード感のある操縦・FPV映像 |
機体の安定性 | センサーとGPSで自動安定(ホバリング可能) | 常に手動操作で安定させる必要あり |
操縦の難易度 | 低い(初心者でも扱いやすい) | 高い(上級者向け) |
カメラの種類 | ジンバル付き高性能カメラ | 軽量FPVカメラ(GoPro搭載も可) |
映像の特徴 | 滑らかでプロ仕様 | スピード感・迫力重視の主観映像 |
法律の違い | 免許不要(2.4GHz帯使用) | 一部免許必要(5.8GHz帯使用) |
技適マーク | 標準で対応 | 対応機器の選別が必要 |
2. 操縦の違い:空撮用は「ほぼ自動」、マイクロドローンは「完全手動」
空撮用ドローンの操縦(例:DJI Mavic、Phantom)
- スティックを離してもその場に静止(ホバリング)
- GPSと気圧センサーで安定制御
- 撮影の操作に集中できる
- 初心者でも扱いやすく、自動撮影モードなども豊富
空撮用ドローンは操縦・映像伝送に2.4GHz帯電波を使用
免許不要(2.4GHz帯使用)
↑空撮用ドローンは操縦・映像伝送に2.4GHz帯の電波を使用。これらは無線LANのような技術基準を採用しているため免許不要で飛ばすことができる。スマートフォン等と専用アプリでカメラ映像をモニタリング可能。DJIの「Mavic」や「Phantom」、「Inspire」シリーズに採用されているのもこの周波数帯。
マイクロドローンの操縦(例:newbeedrone、betafpv)
- スティック操作を常に行わないと機体が傾く
- ホバリングすらスキルが必要
- 自由度は高いが難易度も高い
レース・フリースタイル用ドローン(マイクロドローン)は映像伝送(FPV)に5.8GHz帯電波を使用
免許必要(映像伝送5.8GHz帯使用部分)
↑ドローンレース機は操縦には空撮用と同じく2.4GHzの電波、FPVゴーグル・モニター等への映像伝送に5.8GHzの電波を使用
※従事者免許(アマチュア無線4級免許等)と無線局開局が必要です。
多くのマイクロドローンは「アクロモード」で操作され、空撮用のような自動補正機能はありません。
カメラと映像の違い:滑らかな空撮 vs ダイナミックな主観映像

空撮用ドローン
- 3軸ジンバルでブレを大幅に軽減
- 4K撮影が可能で映画のような映像も撮れる
- 撮影アングルを自在に調整可能(パン・チルト)
マイクロドローン
最近は 4K/60fps など、超小型高画質カメラも登場し映像性能が飛躍的に向上
カメラは機体に固定
機体の傾き=映像アングルになる
操縦者の技術で迫力ある映像表現が可能
法律と免許:知らずに飛ばすと違法になることも
空撮用ドローンは「2.4GHz帯」使用 → 免許不要
- スマホと同様の周波数帯を使用
- 技適マーク付きであれば国内使用OK
- 一般的な空撮機(DJIなど)はこのタイプ
マイクロドローン(FPV機)は「5.8GHz帯」使用 → 一部で免許・申請が必要
- FPV用映像伝送に5.8GHz帯を使うため
- 「第四級アマチュア無線技士免許」と「無線局の開局申請」が必要
- 詳しくは国土交通省の公式サイトをご確認ください
技適マークも重要!
技適マークがないと日本国内での使用は違法になる可能性あり
海外輸入品やDIYドローンは要注意!
技適マークについて

技適マーク は「 技術基準適合証明マーク」 の略で電波法で定めている技術基準に適合している無線機であることを証明するもの。海外からの並行輸入品や個人輸入したものは、電波法の基準を満たしていない場合があり、日本での使用は違法になる可能性がありますので注意しましょう。
「Tiny Whoop」はなぜ東京でも飛ばしやすい?
都市部では100g以上のドローンは屋外で飛ばせる場所が限られます。Tiny Whoopのような超軽量モデル(100g未満)なら屋内飛行が可能で、特定の場所では申請不要で楽しめます。
例:Tiny Whoop + Caddx Loris 4K → 超軽量&高画質の最強組み合わせ!
どちらがあなたに向いている?比較ポイント早見表
あなたの目的 | 向いている機体 |
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プロ並みの空撮を簡単に楽しみたい | 空撮用ドローン(例:DJI Mavic) |
操縦を極めて主観映像を撮りたい | マイクロドローン(例:Tiny Whoop) |
法律違反の心配なく安心して飛ばしたい | 技適付き2.4GHz空撮用ドローン |
狭い日本・東京でもドローンを飛ばしたい | 100g未満のTiny Whoop系マイクロドローン |
最後に:法令を守って、ドローンライフを楽しもう!
ドローンは正しく使えば素晴らしいツールです。特に初心者は「技適」や「免許」のポイントをきちんと確認して、安全に楽しむことが大切です。
制約の多い都市部でも、マイクロドローンなら屋内・近場でも遊べる可能性が広がります。
操縦スキルの習得とともに、法令も守って、楽しい空の世界を体験してみてください!